1日の乗降客数が3万人を超え、県内二番目のターミナル駅である「JR松本駅」
その駅の中にある商業施設「MIDORI松本」では今、空きテナントが目立ち閑散とした状態になっています。再開発の話はあるのか中心市街地はどのように変わっていくのか、公表されている情報をまとめてみました。
4階建てのMIDORI松本には、蕎麦屋に土産店・ベーカリーやスタバ・からセンなどが入居しています。飲食・物販ともそれなりに充実していますが、なんか店内は寂しい感じがします。
来店するタイミングにもよるのかもしれませんが、僕が行った際にはスタバ以外はあまり人がいないという感じで、少ないお客さんも時間潰しのために来ているというような印象を受けました。
これにはやはり空きテナントが目立つということが大きいのかなと思います。最低でも7ヶ所が空いており、座るスペースとして開放されていたり閉鎖されたりしていました。20万人都市の駅ビルとしては魅力に欠け、セレクトの悪いBGMも相まって古臭さが漂う感じになってしまっていました。
これを打開する策があるのか、再開発の話を見ていきます。
松本市内では大型商業施設の相次ぐ閉店により中心市街地の空洞化が懸念される中、松本駅周辺では区画整理から50年以上が経過し当時建設された多くの建物が更新する時期を迎えています。
2022年元旦付けの信毎では「松本駅の再開発構想」が報じられ、松本市やJR東日本・アルピコ交通が一体となり、駅一帯の大規模な再開発を検討していることが分かっています。
この報道によるとJRと上高地線の乗り継ぎを改善するほか、1978年建設の現在の松本駅舎とMIDORI松本を含む一帯の再開発を構想しているとのことでした。当初2028年の事業完了を目指していたものの、コロナ禍の混乱で先行きが不透明になっているとの事。(コロナが終わり現在は話が進んでいる可能性もあるが、中止になったという噂あり)
再開発の背景には新幹線が通る長野市や上田佐久、リニアの開業を控える飯田などに利便性で後れを取ることへの危機感があるといいます。10年後にリニアが通れば飯田〜品川はわずか45分で結ばれるのに対し、松本〜新宿は150分と3倍以上も時間がかかることになりますので、その差はかなり大きいと言えるでしょう。
相次ぐ大型店の閉店発表やビルの老朽化を受け「松本市中心市街地再設計検討会議」というものが発足しており、11月末に開かれた会議の資料には再設計のイメージが添付されていました。来年3月に「中核エリア」の将来の見取り図案として、より具体的に市長に提言するようです。
パルコ井上ヨーカドーの閉店を年初に控え、新たな再開発計画も発表されるであろう2025年は、松本にとってまさに「50年に一度の局面」になると言えるのではないでしょうか。
パルコ閉店発表を皮切りに大型店の閉店報道が相次ぎ街の将来に不安を抱く人が多くなる中、2025年という年は特に中心市街地にとって今後の50年を決める大切な一年になってくるかと思います。再開発計画の発表や新規出店など明るい話が多く出てくる可能性が高く、その際はまた取り上げていきますのでぜひ楽しみにしていてください!